話し手 NPO法人 総社商店街筋の古民家を活用する会 理事長 金丸 由記子さん
聞き手 FLCBスタッフ 福田
「総社商店街筋の古民家を活用する会」は、どのような活動をされているのでしょうか。
「古民家を活用する会」というその名前の通り、「旧堀和平邸」(以下、堀家)という総社商店街通りにある古民家を活用する団体です。
「活用する」というよりも、もともとは古民家をいかに存続させるか、というところから始まったのですが…
現在は、その施設の母屋で日替わりカフェを運営しております。創作洋食のカフェや、大学生の栄養に配慮した食堂など、毎日異なる方がオーナーとして自分がやってみたいことにチャレンジしているという感じですね。
その活動を始められたきっかけを教えてください。
きっかけは、20年以上前に、「総社市ふるさと創生仕掛け人塾」という団体に所属したことです。2年間、総社のことを勉強させてもらえるという画期的な塾。
私は大学時代から、長い間九州に住んでいて、30年前に総社に戻ってきたんです。
本音を言うと、総社のことはそれほど好きではなくて...
でも、その塾に入ったことで、「故郷である総社のことをもう一度見直してみたい」「総社もけっこう面白いかも!」と感じることができたんです。
当時、自分の子どもも中学生という多感な時期だったので、親の私が総社のことを「嫌いだ嫌いだ」と言っていてもね...
だから、まずは自分自身が総社を好きになろうと努力したわけです。
塾で一緒に研修を受けた人たちと「何かしたいね」と話していたとき、たまたま堀家が見つかったんです。何十年か放置されていた堀家が総社市に寄贈されたみたいで。
寄贈された数日後に市に「貸してほしい」とお願いして、現在の活動が始まりました。
FLCBを利用する目的と内容を教えてください。
私が主催したわけではないのですが、「ハッカレシピお披露目会」(2023年11月26日開催)というイベントで、FLCBを使わせていただいたことがあります。
また、今度、こちらで「きものと私の大人支度」(2024年5月9日〜11日開催)という、着物の販売イベントを行います。
もともとうちの実家が呉服屋で、母がもう90歳を過ぎているものですから、商売ができなくなって。
とはいえ、在庫がものすごくあるんですよ。ほんとに困っちゃうくらいありまして、どうしようかなと思っていたところに、声をかけていただきました。(昨年のイベントが)非常に好評だったので、「では今年も」という感じで。
すごく人気でしたよね。
私だけではなく、村木さんという方(Kimono Lab k 代表)のお力のお陰ですね。
人脈が広く、あちこちに広報してくださって。
ずっと持っていて、ゴミになってしまうよりは良いと思ってね。
FLCBを利用した率直な感想を教えてください。
彼ら(FLCBを運営するON-DOのスタッフ、古民家を活用する会の理事も務める)がいろんな取り組みをしているのを見ると、ちょっと行ってみようかなと思います。
お弁当など、何か美味しいものを販売するときは必ずご連絡いただくので、私がそのワナにまんまと引っかかるんですよ(笑)。
FLCBの印象はいかがでしょうか?
浅野先生(FLCB館長)が母の主治医で、ここができる前からいろんな相談(どのような機能を持った場所にするかなど)を受けていたので、応援したいですね。
堀家とは真逆な雰囲気の、シンプルモダンな感じがね、私としては好きです。この白い壁がいいですよね。
もちろん会議などにこの場所を使うこともできると思いますが、絵などのアートを展示するのもありですよね。まちなか美術館(総社市文化協会主催、毎年秋に総社商店街通り近辺で開催している企画)で、またこの場所が使えるとしたら、どんな人の作品を展示したら素敵かなと妄想しています。
今後、FLCBがこうなったらいいなと思うことがあれば教えてください。
このままでいいと思います!
下手にいろんな機能がついていると、逆に面倒くさい。
今のこの「何もない空間」がいいなと思っていて。
人が出たり入ったりすることでまったく違う表情になるのって、すごく面白くないですか?
あるときはギャラリーになって作品をバンバン飾っていたり、またあるときは音楽会の会場になって、ライブハウスのようになっていたり。
利用者の要望に合わせて柔軟に変化させられるのがいいところだと思うし、利用者側から提案していくのも面白いと思います。
あと、コラボの力って最近すごいなと思っていて。
単体でやると人も半分だけど、コラボすると全然違う客層の人が来てくれたりするので、いろいろなコラボ企画を実施することで新しいものが生み出されるのを期待しています。
FLCBをおすすめするとしたら、どんな人におすすめしたいですか?
まず音楽家でしょ。それから、アーティスト。いろんな人におすすめできると思います。
「何でも使えるんですよ」っていうのを、上手に発信すると、食いついてくる人はたくさんいると思う!
総社でイベントを自由に開催できる場所って少ないし、もっと頭を柔らかくして、新しいことに挑戦できる人が増えればいいと思う。
ここでDJを呼んで、クラブみたいにしても面白いかも。
安全なクラブで、子どもも参加できて、いろんな世代の人が入り混じって...
一緒に踊ったり、ごはんを食べたりするの。
いいでしょ?(笑)
金丸さん、いろいろなお話、ありがとうございました!
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